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「全顎治療を勧められたけど、費用が心配……」「インプラントやセラミックは医療費控除の対象になるの?」そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。
全顎治療は複数の歯や診療科目にまたがる総合的な治療です。費用がまとまった金額になることも多く、医療費控除をうまく活用すれば、自己負担を軽減できる可能性があります。ただし、すべての治療費が対象になるわけではなく、適用範囲や手続き方法を正しく理解しておくことが大切です。
この記事でわかること
「虫歯を治したら、次は歯周病、そしてかみ合わせも……」と、気がつくと複数の問題が重なっていたというご経験はありませんか。一本一本を個別に対処してきたものの、なかなか口腔内全体が落ち着かない、という方も多くいらっしゃいます。
そのような状況に対して提案されるのが、全顎治療(全口腔的治療)です。お口全体を一つのユニットとしてとらえ、審美性と機能性の両面から包括的に治療を進めていくアプローチです。
ただ、全顎治療はインプラント・根管治療・矯正・審美補綴など複数の治療が組み合わさることが多く、治療費の総額が気になる方も多いはずです。「これだけの費用をかけるなら、せめて医療費控除を使いたい」と思われるのは、ごく自然なことです。
しかし、歯科の自由診療がすべて医療費控除の対象になるわけではありません。歯科治療の中には「機能回復のための医療行為」として認められるものと、「美容・審美目的」として控除対象外になるものが混在しています。
まずは「どの治療が対象になるのか」「どのように手続きを進めるのか」を正しく理解することが、安心して治療に臨むための第一歩です。
歯科治療の中に「一口腔単位の診療」という概念があります。これは「一本の歯だけを見るのではなく、口腔全体を一つのシステムとして診断・治療する」という考え方です。
かみ合わせ・歯周組織・歯の位置・補綴物(詰め物や被せ物)など、口の中のあらゆる要素は互いに影響し合っています。一箇所の問題を局所的に解決しても、根本原因が残ったままでは再発や新たなトラブルにつながることがあります。
全顎治療では、こうした相互関係を踏まえたうえで、問題の根本から解決していくことが目指されます。
全顎治療は、患者さんの状態によって内容が大きく異なります。一般的には以下のような治療が組み合わさることが多いです。
歯周病は全顎治療の基盤となる治療です。歯を支える骨(歯槽骨)や歯肉の状態が安定しなければ、その後の補綴治療や矯正治療も長持ちしません。スケーリング・ルートプレーニングなどの処置から始まり、定期的なメンテナンスが継続的に行われます。
神経が侵されてしまった歯や、根の先端に病巣がある歯に対して行われる治療です。適切な根管治療を行うことで、抜歯を回避できる可能性が高まります。全顎治療の中でも、「歯を残す」ための重要な選択肢として位置づけられます。
失った歯を補う手段としてインプラントや義歯があります。また、残存歯には機能性と審美性を兼ね備えたセラミック等の補綴物を使用することで、口腔全体のかみ合わせと見た目を整えることができます。矯正歯科を組み合わせるケースもあります。
全顎治療は、複数の専門的治療が時間をかけて行われるため、どうしても費用がかさみやすい傾向があります。特に保険診療でカバーされない自由診療(セラミック・インプラント・根管治療の精密処置など)が含まれると、総額は数十万円〜百万円以上になることも少なくありません(個人差があります)。
だからこそ、医療費控除の活用が重要な選択肢になります。正しく申請すれば、支払った医療費の一部を所得税・住民税の還付・軽減という形で取り戻せる可能性があります。
医療費控除とは、1月1日〜12月31日の1年間に、自分または生計を一にする家族のために支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告によって所得控除を受けられる制度です(所得税法第73条)。
控除の対象となる金額は「実際に支払った医療費の合計 − 保険金等で補填された金額 − 10万円(総所得が200万円未満の方はその5%)」で計算されます。控除額の上限は200万円です。
会社員の方も確定申告(還付申告)を行うことで申請が可能です。申告期限は翌年の確定申告期間(2月16日〜3月15日)ですが、還付申告は5年間遡って申請できます。
申告に必要な主な書類は以下の通りです。詳細は国税庁ウェブサイトまたは管轄の税務署にご確認ください。
歯科治療の領収書は治療内容ごとに保管しておくと、申請時に内訳を整理しやすくなります。クリニックに領収書の再発行を求めることもできますが、紛失した場合は対応できないこともあるため、領収書はその都度大切に保管することをおすすめします。
国税庁の通達によれば、「歯の機能回復を目的とした治療」は医療費控除の対象とされています。具体的には以下のようなものが該当する可能性があります(最終的な判断は税務署・税理士にご確認ください)。
✅ 対象になりやすい治療
❌ 対象になりにくい治療
⚠ よくある誤解にご注意ください
「自由診療はすべて医療費控除の対象外」と誤解されている方が多くいらっしゃいます。実際には、自由診療であっても機能回復目的の治療は対象になるケースがほとんどです。一方で、保険診療であっても混合診療の関係で計算が複雑になる場合もあります。判断に迷う場合は、担当歯科医院または税務署・税理士にご相談されることをおすすめします。
セラミック治療は「審美目的」と見なされることもありますが、虫歯治療や根管治療後の補綴として行う場合は「機能回復のための治療」として控除対象に含まれる可能性があります。
ただし、治療の目的・必要性をどう証明するかが重要になります。治療の経緯・診断内容が明記された領収書・診療明細書をきちんと受け取り、保管しておくと申告の際に役立ちます。
インプラントは保険適用外ですが、歯の機能回復を目的とした治療として、原則として医療費控除の対象と認められています。ただし、骨造成(サイナスリフト・GBRなど)を伴う場合や複数本のインプラントを行う場合は、その費用すべてが控除対象となる可能性があります。
全顎治療においてインプラントを複数本行うケースでは、合計費用が高額になることから、医療費控除の効果が特に大きくなりやすいです(個人差があります)。
医療費控除は「1月〜12月の暦年単位」で集計されます。全顎治療のように複数回にわたる治療がある場合、できる限り同じ年内に治療をまとめることで、控除のベースとなる医療費の合計額が大きくなり、控除効果が高まる可能性があります(個人差があります)。
治療開始時に担当医と治療計画をしっかり確認し、費用の発生タイミングを把握しておくことが大切です。
医療費控除は「生計を一にする家族全員」の医療費を合算して申告できます。たとえば、親御さんが全顎治療を受けている年に、お子さんの小児歯科・矯正治療も同時進行している場合、それらをすべて合算して申告することが可能です。
家族の中で最も所得税率が高い方が申告することで、より大きな控除効果が期待できます。
クリニックへの通院に要した公共交通機関の交通費(電車・バスなど)も、医療費控除の対象に含めることができます。全顎治療は通院回数が多くなりがちなため、交通費の積み重ねも忘れずに記録しておきましょう。なお、自家用車のガソリン代・駐車料金は原則として対象外です。
⚠ 申告内容は必ず専門家(税理士・税務署)に確認を
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、税務上の判断を保証するものではありません。医療費控除の適用可否・計算方法・申告手続きの詳細については、管轄の税務署または税理士にご相談のうえ、正確にご対応ください。
東京都中央区八重洲に位置するノブデンタルオフィスは、TEAM東京のフラッグシップクリニックとして、2012年より東京駅周辺のビジネスパーソンをはじめ、多くの患者さんの口腔健康づくりをサポートしてまいりました。
私たちが全顎治療において特に重視しているのは、「根本原因を追求したうえで、一口腔単位で審美性と機能性を両立する」ことです。専門医複数が在籍し、歯内療法・歯科口腔外科・矯正・補綴などの各領域が連携しながら治療を進める「インターディスプリナリーアプローチ」を日本で実践してきた実績があります。
植原亮(院長)
「全顎治療を計画する際は、費用面も含めて患者さんが安心して治療に臨めるよう、丁寧な説明を心がけています。医療費控除についてご不明な点があれば、治療計画のご説明の際にお気軽にご質問ください。東京都中央区八重洲という立地を活かし、東京駅周辺でお仕事をされているビジネスパーソンの方々にも、通院しやすい環境を整えています。」
この記事のまとめ
東京都中央区八重洲・東京駅直結のノブデンタルオフィスでは、治療計画の段階から費用・医療費控除に関するご説明を丁寧に行っています。セカンドオピニオンのみのご相談も承っています。
診療のご相談・セカンドオピニオンをご希望など不安なことがあれば以下よりご相談ください
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北原信也(理事長・総院長) / 日本大学客員教授・昭和大学歯学部客員教授
「一口腔単位での診療を行うことで、審美性・機能性の双方を解決できるだけでなく、長期的なトラブルを回避できる可能性が高まります。一本の歯の治療から全身の健康づくりに大きく貢献できる職業が歯科医師であるが故の責任と、患者さんとの信頼関係づくりを大切にしています。治療とメンテナンスの両輪を回し、患者さんの健康に寄与できる存在であり続けたいと考えています。」